この写真は、キジ島に渡るための観光船が発着する街ペトロザボーツクの駅舎です。失敗作ですが雰囲気はあるので使い道がありました。
*
キジ島には長年訪れたかったのですが、なかなか実現できませんでした。それは、ソ連政府が観光地として外国人にアピールしていなかったようにも記憶していますし、何より、湖の凍結のため、秋口から5月上旬までの半年間以上、観光船が運航しないからです。
日本からツアーであれ個人旅行であれ、1週間はかかりますので、長期休暇の取れるゴールデンウイークか、7、8月しか私には候補がないのに、観光船の運航再開日は自然任せ、ロシア人のやる気任せなので事前には確定せず、早ければ4月末だけれど、大抵は5月第一週、解氷や作業が遅れれば5月半ばかも・・・現地に行ってみないとわからない・・・w。
● ● ● ● ●
そしてようやく、ある年の8月に行ってきました。ハイシーズンで航空券もホテル代も割高で、しかも暑いんですよ、ロシアの夏は。日差しもきついし、何より特にシベリアエリアには大陸サイズの蚊がいっぱい。勿論、血を吸うタイプです。
以前、シベリア流刑についての何かを読んだ時、衝撃的な記載がありました。囚人を裸にして木に吊るしておくと、その大きな蚊が隙間なく群がって真っ黒に見えるほど。一日も経てば失血死した、と言うのです。
アレクセイは真冬に吊るされて、現実には凍死コースだったでしょうけれど、凍死がよいか蚊による失血死がよいか・・・画的には前者ですかね。
なお、雪解けのぬかるみの土地から大量発生するのは夏場ですが、飛行機内や列車内、ホテル室内には真冬でも生き残って生息しているようですので、苦手な人には電池式蚊取り器と虫刺され薬(強力タイプ)が必需品です。