世界最大級の木造の教会建物です。トロイツキーとは、トロイカ(3頭立て馬車)からもわかるように、3を意味し、トロイツキー大聖堂は「至聖三者大聖堂」と訳されます。カトリックだと「三位一体大聖堂」。
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以下、モイカ宮殿内の教会について、《THE YUSUPOV PALACE》からの引用です(原文は英語)。
・・・ユスポフ家の小さな礼拝堂への入り口は、正式な中庭にある独立したポーチで、2頭の小さな平和的なライオンに挟まれた3段の階段があった。教会自体は宮殿の3階にあった。それは広々とした長方形の部屋の中に配置されたキューポラ1つの木造建築だった。ケネルの設計によれば、教会の装飾とイコノスタシスはビザンチン様式であった。
生神女庇護教会は、1861年3月に聖別され、それ以来、定期的に礼拝が行われ、公爵一家やその親族、友人たちが参列した。1915年3月28日、フェリックスとイリーナ・ユスポフの娘がここで洗礼を受け、母に敬意を表してイリーナと名付けられた。名付け親は、皇太后マリア・フェドロヴナと皇帝ニコライ2世であった。
宮殿が国有化された後、教会は閉鎖された。1924年、教会のプレート、イコン、その他の備品が運び出され、クーポラと木製建具が解体され、壁画が上塗りされた。
2004年、教会の歴史的再建作業が開始された。"教会復活への道"は決して容易ではない。科学的な研究、修復、財政的な問題を含む多くの問題が発生し、解決しなければならない。近い将来、生神女庇護教会が、歴史的・文化的なハイライトとして、またキリスト教の礼拝所として、注目される存在となることを願っている・・・
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文中にある再建作業開始から20年後の2024年8月現在、モイカ宮殿の観光HPにも、教会の紹介はありませんので、作業は完了していないのでしょうか。