ナポレオンとの祖国戦争(1812年)の勝利を記念したホール。将軍332人の肖像画が天井まで並ぶ。1837年の大火の時は近衛連隊の兵士がすべて持ち出し無事でした。
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ロシア人にとって憎い侵略者であるナポレオン。でも、不思議と人気があります。(敵としてではなく)ナポレオンをかっこよく描いた様々な記念切手が、今も発行されています。ロシア人の知人に尋ねると「強いものが好きだからでは?」とのこと。まあ、結局ロシアが勝ったわけですし。
プーチン大統領も自身のアピールとして、柔道着姿、銃を構える姿、熊を踏みつけ、上半身裸でポーズを決めている姿など、日本人から見ると大国の大統領としてどうなのか?といった写真を新聞などに掲載していますし、カレンダーもあります。標準的なロシア人にとって“強い”は魅力的のようです。それが、敵であっても張りぼてであっても芝居がかっていても。
ですから“弱い”はまったく受け入れ難いこと。2024年秋現在、ウクライナへの侵略戦争をどう終わらせられるのか、もはやロシア人自身にもわからないのかもしれません。