夏の夜景です。
ソ連時代(きっと帝政時代はもっと)、頼りない外灯くらいしか明かりがなく、運河やネヴァ川の水面は真っ暗な周囲に溶け込んでいました。じっと目をこらしてようやくわかる、音のない早い流れに引き込まれそうで怖かったものです。落ちたら(落とされたら)、誰にも気づかれず、フィンランド湾に流れていってしまうのかも、と。両側は切り立っているので這い上がれませんし。
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今(注)のサンクト・ペテルブルク市内では、メイン通り両側の建物や観光名所、レストラン、橋などが、煌々とライトアップされています。ネヴァ川沿いやネフスキー大通りなんてすごいです。きっとモスクワ中心街はそれ以上なのでしょうね。
でもメイン通りからほんの一本入ると、ぐぐっと暗〜いです。真夜中にコートの襟を立て帽子を目深に被れば、非合法活動家の気分に浸れますよ。かえって怪しまれますか。
(注)2022年2月のウクライナ侵攻以前