翡翠の歌

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モイカ宮殿 : 劇場 (ロイヤルボックス) [カルトゥーシュ]




ロイヤルボックスの上に掲げてあるのは、ジナイダ・ユスポワのカルトゥーシュ。"王名枠"と訳されます。個人の紋章ですね。同じものが向かいの舞台の上にもあります。


また、ユスポフ家を表す"Y"の文字や、それぞれの時代の家紋の描画や型押し、浮彫などが、柱や壁、天井にぎっしりたっぷりあります(いずれもキリル文字ではないようで、おそらくフランス語のアルファベットでしょうか)。正面玄関からロイヤルボックスの上にまで・・・これはヨーロッパ貴族社会の常識?


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以下、ジナイダ・ママについて、《THE YUSUPOVPALACE》(原文は英語)からの引用です。


・・・ジナイダ・ニコラエヴナ・ユスポワのモノグラムは舞台と、いわゆる"貴賓席"の中央の上に配置された型押しのカルトゥーシュに含まれていた。「まばゆいばかりの美しさで時代の象徴となった」この女性に、建築家は最高にロマンティックなインテリアを捧げた。公女は宮殿の舞台に出演することもあった。息子のフェリックスは回想録の中で、彼女には「ダンスと演技の天賦の才があり、一流のプロと肩を並べることができただろう」と書いている・・・