翡翠の歌

画像の説明一覧へ





レーゲンスブルク : 『レーゲンスブルク・ドナウの流れ』



著名なイラストレーター塚本馨三氏の2002年の版画(技法はHIGH GRADE JET PRINT)です。シートサイズ約57×80pの大きく色鮮やかな作品です。A/P版(作家保存用)を、ヤフオク!で購入しました。以下は作品概要です。


「ドイツ・ミュンヘンの北140kmにあるこのレーゲンスブルクは、ドナウ湖畔の美しい古都です。 この風景はドイツ取材の中で最も出会いたかったシーンです。 駅に降りてすぐ、自分が立ってみたかったこの場所へ走るように向かったのを思い出します。 昼のドナウ川は流れも速く男性的な感じがしたのですが、 夕闇が近づくにつれ川面は街のやわらかな灯を受け止めて、やさしく美しく女性的な表情を見せ始めます。 ドナウ川の対岸から眺める、昔のままの雰囲気を残す旧市街はとても美しく、 ずっと見入っていると時を忘れてしまいそうです。 二つの尖塔を持つ大聖堂が下からのライトアップで天へと伸び上がり、 ドイツ最古の石橋も橋げたのアーチをあざやかに浮かび上がらせます。 そしてそれらの全てが私たちに遠い中世の栄華の時を語りかけてくるようです。」





私は随分以前に、5000円で落札購入したのですが、版画ですので複数枚在庫(EDは異なります)があるとみられ、しばらくの間、出品されていました(2024年時点では出品されていません)


本体価格以外に別途配送代がそこそこかかりましたし、大きなポスターフレームの用意も必要ですが、十分破格の値段でした。


『オルフェウスの窓』の世界とは別種のファンタジーな色合いで、美しいです。


● ● ● ● ●



さて、聞くところによると、池田理代子氏は、、漫画家仲間でヨーロッパを旅し、たまたまか、それとも意図してか、立ち寄ったレーゲンスブルクで原作の着想を得たそうですね。


世界遺産に登録された現代でも行きにくく、当時、一般の日本人には無名無関係のドイツの一地方都市、目的地や中継点になるような位置でもないのに、なぜ、そこへ降り立ったのか、不思議です。窓のお導きでしょうか。





彼女たちと同じ時期に、そんなレーゲンスブルクを訪れた方々が現地で購入されたガイドブック(1979年発行)とプレート(蝋製?)を、やはり、ヤフオク!で入手しました。何だか嬉しいです。