画像は、ピローグです。中身は何でしょうか? 干しブドウのようなものが見えますね。
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・・・プリャーニク(スパイス入りの糖蜜菓子)や、コブリーシュカ(糖蜜菓子)、クッキー、ピローグ(パイ)、ブリヌイ(ロシア風クレープ)などとお茶を楽しむ習慣は、ロシア中のもので、農業と養蜂の発達が、糖蜜菓子を広めました。
糖蜜菓子はすべての階層の人々に人気のお菓子となり、贈り物やもてなしの際に大いに利用されるようになりました。時代時代の流行を取り入れ、一種の民芸品、手工芸品のひとつとして考えられています。
今でも多くの過程でクリスマスやイースター、家族のお祝いの日のためにプレゼント用のプリャーニクを作る習慣が残っています。色砂糖などで柄や文字を描いたハート、鶏、午、鹿、小鳥、人形、ゆりかごの形が人気です。
伝統的な贈り物、プリャーニクは、幸福で穏やかでゆとりのある生活を象徴しているのです・・・
引用元 『ロシア料理』
LIDIA LIAKHOVSKAYA著
OKUBO KANA訳
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以下、アエロフロート機内誌(2015年秋号)掲載の、《華麗なるダイナスティ ユスポフ家》からの引用記事です。
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・・・当時パリはロシア熱に浮かれ、ファッション雑誌ヴォーグがロシア・ファッションを書き立てた。
IRFEはノルマンディーのリゾート地、ドーヴィルやロンドン、ベルリンと次々に支店を置いた。更にはブランド香水IrFeも発売、ユスポフ陶磁器店もオープンした。抜群のセンスの持ち主フェリックスはパリのレストランのデザインまでも行った。
しかし1929年ニューヨーク・ウォール街の大暴落に端を発した世界的経済大恐慌がパリも襲い、高級顧客を失ったIRFEは間もなく閉店し、ルイ14世の所有していた巨大な真珠"ペレグリーナ"も売却した・・・
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